閑話休題 小野進也 篇

2014年04月24日(木)10 : 58 : 03
勝新太郎にしては現代劇は珍しい。
教室の教壇に先生役の小野進也さんが居眠りをしている。
そこへ勝新さんが現れ、
「俺の目の前で居眠りするとはいい度胸してるな」 と
笑顔で小野さんへ言った。
小野さんは上目遣いの照れ笑いで頬がひきつる。

この話はどうしても教壇の役者の名前が思い出せなく
今まで書き出さなかった。
たまたま新・必殺仕置人の再放送で出ていたのを見て思いだした。
人気アニメのドラマ版「ワイルド7」で主役 飛波大陸を演じている。

教室から外へ出て廊下を少し歩くと
仮の控室があり
とても珍しく中村玉緒さんも出演しているようで
夫婦並んで座っている。
端の暗い場所に大部屋役者が3人呼ばれてやってきた。
カラのでっかい勝さんの優に1.5倍はありそうな役者が
勝さんにボディーブローを喰らって体をくの時に曲げていた。
続けて膝蹴りもヒットしていた。
居眠りの件で関係の無い大部屋役者が叱られたようだ。
みんな兵隊のように直立して真っ青だ。
けど怒られる方も役者だなと思った。
パンチは体が折れ曲がるほどに効いていないはずだし、
真っ青になるほどの事もない。
しばらく小声のどすの利いた叱責が続いたが、
そばの玉緒さんはよそを見てポーカーフェースだった。
抱いていた人柄とのギャップもあって
こちらの方が衝撃だった。

さて、その後に起きた出来事だが、
あれ、これは撮影のワンシーンではないのかと、
辺りを見渡したい気持になった。

この場面には、もう一人の役者が登場する。
もう少しですが、次回へ・・

ほんだらまた。
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閑話休題 勝新篇

2014年04月21日(月)18 : 08 : 04
白影さんとはまた別の日です。
ディレクターチェアーに座った勝新太郎さんが
撮影風景を見ながら、左に立つ 店長 ♪ へ
「芝居うめえな」 と声をかけてきた。

下っ端のぺーぺーのセリフの無い
顔すら映らない演技を褒めたのだ。
だいたいそのカットに出演していたのが
店長 ♪ だと分かるはずもないのだが、
遠目に良く見ていたものだと感心した。

今と違い撮影は押して当たりまえの時代で、
昼から待ちに待って日が変わる寸前の時間で、
スタッフも勝新も大部屋役者もクタクタだった。
何度も何度も録り直しながら納得のゆくフィルムを
残してゆく。

そんな中 店長 ♪ のカットは、
遊郭の二階座敷の障子に、
女性と絡みながら床にふせてゆくシルエットを描くだけの
たいしたシーンでもないから、スタッフが着物を引っ掛けて
やったって分からないだろう。
とは思うものの、監督が勝新ときたら話は違う。
少しでも情緒の無い艶に欠ける事をしようものなら
朝まで引っ張られることになる。
焦りからか女性の動きが早いので
ゆっくりゆっくりと声をかけ両腕で女性の動きを制しながら
左右入れ替わり絡まりながらゆっくり倒れ込む。
演じる側には情緒も何もないが、
見る者のイマジネーションを歓喜させるような影を拵える。

OKの声がかかり
次のシーンを勝新さんの横で待っていたところ
そう云う声がかかって、よく見てるなと驚いた次第だ。
遠目で見ていたシルエット と 店長 ♪ を同一視した
感覚の鋭さが刃のような役者だった。

後ワンシーンまた別の日の勝新太郎さんのお話を続けましょう。

ほんだらまた。
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閑話休題 白影編

2014年04月17日(木)11 : 46 : 13
以下 「仮面の忍者赤影」 のストーリー
「豊臣秀吉がまだ木下藤吉郎だった頃、
琵琶湖の南に『金目教』という怪しい宗教が流行っていた…」
藤吉郎は天下平安を願い、飛騨の里の影一族に助けを求め、
赤影、白影、青影の三人の忍者が駆けつける。
かくして彼らは藤吉郎の命を受け、
奇っ怪な忍者集団との戦いを繰り広げてゆく。



以下 キャストの一人
白影 - 牧冬吉
初老の忍者で、忍術のベテラン。槍術を得意とし、
「影」と書かれた巨大な凧に乗る。白いマフラーをしている。
マフラーを投げると大凧に変化するのが最高!

以下 ある日の大映京都撮影所の情景。
牢獄の錠前を開けようとする牢番が
鍵を差したり回したりするのをモタツイテいた。
勝新太郎が近ずき 「何してんだ。その位の事も出来ねぇのか」 と怒鳴っている。
「小道具、最初から開けておけ」 と続いて怒鳴る。
牢番は下を向いて 「おかしいな」 と顔も上げられない。
スタッフは無駄にウロウロしている。

その牢番役はかつての 「仮面の忍者赤影」 の 白影 だった。
店長 ♪ が、小学生のころのヒーロー
仮面の忍者白影が怒鳴られているのが信じがたかった。

勝新太郎は無邪気でお人よしです。
いつも怖い顔をしている訳ではないです。
「兵隊やくざ」 や 「座頭一」 など、感動的な役者です。

勝新太郎の現場での様子もう少し続けましょうか・・

ほんだらまた。
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44年前

2014年04月09日(水)12 : 30 : 08
年に数回来店されるお客様で、
高度経済成長期に自衛官をなさり
その後トラックの運転手をしていたが、
50代の脳梗塞でリタイヤなさった。

とはいえ右側に残る少々の不自由さが見られるも、
日常生活には不足なく、自動車も運転し
家も土地もあり、貯蓄も豊富だ。
結婚はせずともお相手は適度に居られるようで、
なお結構なようすだ。

雑学が豊富でおしゃべり好きで、
お節介が玉にきずというところかもしれない。
他人さまにも自分のスタンスからずけずけ物を言うから、
爽快でもあり、ハラハラする事もある。

昨日ご来店され、
「わしなんか後は死んで地獄行くだけや」
とかいうから、
「地獄行きはないんちゃいますか」
と否定すると
「まぁ地獄は・・ないかな」
といい、地獄などは存在しないからなという話になる。
「知ってるか天王寺やったかな・・」
と話が続いたので、地獄絵図の話だろうと思い。
「天王寺ちゃいます北区の太融寺でっせ」
と話を継いだ。
後で考えると、地獄絵図などあちこちの社寺にあるから
天王寺にもあるかもしれんな、と思った。
後で調べておこう。
「太融寺ゆうたら天6ガス爆発で死体いっぱいになったんやで」
万博後のたぶん今頃の事やけど、知ってるかと続くから
「知ってます」 と答えはしたが、
後で、なにぶん古すぎる事故なので、
はたしてその記憶かどうか定かではないなと思った。



それで検索すると
思いのほか多く天6ガス爆発の事故がヒットしてくる。
事故の詳細を見ていると、後ろからアルバイトが
「今日やんかいさ」 と叫んでいる。
昭和45年の今日4月8日に発生した事故だった。

何にも動じないそのお客様も一緒に、
3人して目をパチクリしていた。

44年前へ、そっとご冥福を送る。

妙な偶然だが、ぞっとするような怖さはなく
楽しげなイタズラを仕掛けられたような感じだ。

ちなみに太融寺で地獄絵図はヒットしませんでした (-_-;)
店長 ♪ の勘違いかな・・・いつか撮ってきます

ほんだらまた。
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